今回は「鉢植えブドウ(あんどん仕立て) 2年目のせん定」についてざっくり語っていくよ。
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せん定の時期と目的
■時期
12月下旬~3月上旬
落葉直後のせん定はおススメしません。葉で作られた養分は貯蔵養分として幹・根に蓄えられます。
その養分移動には1か月程度必要です。
寒い地域では低温による枝の枯れこみが心配されるため、厳寒期以降~3月上旬にせん定を行うのがおススメです。
■目的
〇樹形の維持(骨格から発生した枝の整理)
「あんどん仕立て」は植え付け2年目には樹形が完成しているから、せん定の主な目的は「樹形の維持」!
植え付け2年目に発生した枝をそのまま残しておくと、翌年に枝が込み合うからバッサリ整理していくよ。
ブドウの着果習性
果樹栽培は「いかにして高品質の果実を安定して収穫するかどうか」を最大目標とします。
そのためには、果実がどのように着くのかを知る必要があります。
ブドウの着果習性は下記の通りです。
基本的にその年に伸びた枝に花房がつく。
←こんなイメージです。
ざっくり言ってしまえば、枝さえ伸ばしていけば果実がつくってこと!
せん定の作業手順(概要)
樹形完成後のあんどん仕立てのせん定はとてもシンプルです。
〇骨格から発生した枝を2芽残しでせん定
あんどん仕立てにも色々な流派があるから他にも方法はあるけれど、僕のおススメするあんどん仕立てでは基本的にこれだけ!
①せん定前
↓
②今年発生した枝を2芽残しでせん定
もし巻きひげが残っていた場合は取り除いてしまおう。
残しておくと、病原菌の越冬源になるかも!
枝は第3芽の犠牲芽せん定としましょう。
犠牲芽せん定とすることで残しておいた2芽の枯れこみを抑えることができます。
この第2芽まで残す場合、
↓
次の第3芽の節部分にハサミを入れる。
こうすることで切り口断面と残したい第2芽までの距離が稼げるため、切り口からの乾燥による目の枯れこみを抑えることができる。
↓
③切り口の保護
マストではないけど、余裕があればぜひ切り口の保護をしてほしいな!
木工用ボンドは木にとって「ばんそうこう」のようなもの。
切り口からの枯れこみを抑えることができるから発芽の安定感が増すよ。
トップジンMペーストは木工用ボンドに殺菌剤が練りこまれたものだね。
可能ならトップジンMペーストを使いたいところ。
あわせておススメのせん定バサミについてもご紹介!
女性は小さめのNO.101
男性は通常サイズのNO.103
がおススメ。
剪定ばさみはホームセンターにいろいろと安価なものがありますが、剪定ばさみは果樹栽培の道具の要です。
しっかりしたものを選んだ方が「怪我もしにくく」・「手が疲れません」
↓
これにてせん定完了!
あんどん仕立ては植え付け2年目には樹形が完成するから、そのあとのせん定は毎年この繰り返しで基本的にOK!
このお手軽さも魅力だね!
●せん定はとてもシンプル
今年発生した枝を2芽残しで犠牲芽せん定
●傷口の保護を行うと翌年の発芽安定性が上がる。積極的に行うべし。
●巻きひげは問答無用で切除。残しておくと病原菌の越冬源になるリスクあり。
ざっくり言ってしまうと、こんな感じ!!
今回は「鉢植えブドウ(あんどん仕立て) 2年目のせん定」についてご紹介しました。
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