シャインマスカット栽培 ジベレリン処理(1回目)


今回はシャインマスカットの房づくり必須作業「ジベレリン処理(1回目)」について語っていくよ。
シャインマスカット栽培のまとめは↓の記事を見てみてね。

ジベレリン処理とは
「植物ホルモン:ジベレリン」を使って、
①着果を安定させ、種無化
②果実肥大
させるホルモン処理です。
1回目のジベレリン処理の目的は、①着果を安定させ、種無化。
2回目のジベレリン処理の目的は、②果実肥大。
ジベレリン処理をしないと、品質の高いブドウを安定して栽培することは難しいです。

ブドウ栽培初心者が一番つまずきやすいのが「ジベレリン処理」だと思っているよ。
でも、それは情報が少ないから!
この記事では「ジベレリン処理は難しくない」ということをしっかり紹介します。
ジベレリン処理(1回目)作業適期
満開~満開3日後

まずは作業時期!ここが一番の難所。
教科書的に言うと作業適期が「3日間」しかないからね。
「満開前」・「満開直前」・「満開直後」の様子はこんな感じ!
【満開前】

※あと数日待てば満開といった状況です。
【満開直前(ほぼ満開)】


どの状態を「満開」とみなすかは地域や農家さんによって違うよ。
細かく言えば、「満開直前」としている房には、わずかに蕾が混じっているんだ。


ほんまやな。
これでも「満開」って言えるんか?

満開状態ではないね。
でも、どうしても天候や個人の都合もあるから、「このぐらいになったらジベレシン処理をしてもいい」とは考えているよ。
【満開直後】




いまいち蕾と花の区別がつかないんじゃが、
開花しきっていない状態はどんな感じなんかな?

こんな感じ。
ブドウの花は房の根元から先端に向かって咲いていくんだ。

※根元は開花しているが先端が開花していない。

※根元は開花しているが先端が開花していない。

なるほど!



まずは「先端まで花が咲いているか」を見れば、ざっくりとした開花進捗状況が分かるね。
ちなみに、適期前にジベレリン処理すると、写真のようにまだらに果実肥大が起こるよ。
作業は適期に行うことが大切!

処理が早いとまばらに果実肥大し、軸が湾曲します。

適期に処理すると房全体で均一に果実肥大します。
ジベレリン処理(1回目)作業方法

手順については上の動画を見てもらうのが一番だと思うけれど、文章でもまとめるね。
手順は下のとおり。
①ジベレリン液の調整
シャインマスカットの場合、ジベレリン粉末(ジベレリン50㎎)小袋を水2Lに溶かせば調整完了です。


②フルメット液剤を加える
必須ではありませんが、フルメット液剤を加えると果実肥大が促進されます。
より高品質の房を収穫したい場合、調整したジベレリン液に加えるとよいでしょう。
濃度は①で調整したジベレリン液に1瓶加えればOKです。

③ジベレリン処理
満開の房をジベレリン液に浸漬させます。

④目印をつける
ジベレリン処理(1回目)を行った目印として、花穂整形の時に残しておいた目印のうち、1つをちぎりとります。
これで視覚的に未処理・処理済みの房を見分けます。




こんな感じ!
ジベレリン処理で必要なものも↓にまとめておくね。

雨の日はジベレリン液が流れちゃうからね。
つまり、露地栽培の場合は、ジベレリン処理は開花状況と天候条件が重ならないと上手くいかないってこと。
毎年ジベレリン処理が上手くいくか神頼みっていうのは嫌だよね。
笠かけを行うことで、簡易的に雨よけもできるから、興味がある方は↓↓の記事をみてみてね。


ということで今回は「ブドウ 花穂整形の必要性」についてご紹介しました。
次の作業は粗摘房・摘粒(1回目)!

ブドウ栽培ガイド
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