今回はシャインマスカットの房づくりの必須作業「摘房・摘粒(1回目)」について語っていくよ。
シャインマスカット栽培のまとめはこの記事をチェック!

摘房・摘粒作業とは?
「ジベレリン処理(1回目)」後、しばらくすると房・果粒の良し悪しが分かってくるから、良い房・果粒を残して、不要な&望ましくない房・果粒を取り除く作業のことだよ。
ざっくり言うと、【養分を有望な房・果粒に集中させると同時に房の形をデザインする作業】なんだ。
摘房・摘粒 の作業時期
【ジベレリン処理 1回目後】 ~ 【ジベレリン処理 2回目まで】
※ジベレリン処理【2回目】はジベレリン処理【1回目】約2週間後が適期です。
「ジベレリン処理(1回目)後、房・果粒の良し悪しが分かってくる」って話をしたけれど、具体的にはこんな感じ。

【ジベレリン処理(1回目)失敗の房:まばらに果実肥大が起こります。】
↑↑こんな房は残していてもいいこと無いよ。
バッサリ摘房しよう!

【ジベレリン処理(1回目)成功の房:房全体で均一に果実肥大が起こります。】
要は「ジベレリンがしっかり効いているか効いてないか」が判断基準ってこと!
摘房・摘粒 のポイント
「品種によって適切な着房量・1房の着粒数が異なること」を意識する。
着房量については仕立て方や土壌条件、栽培方針によって大きく異なるからノーコメント!
シャインマスカットの場合、1房の理想的な着粒数は「30-40粒」
実際に作業すると残す粒の少なさに戸惑うと思うけれど、ここでしっかり間引けるかが大事。
摘粒例①

【摘粒前(花穂整形が甘く、適正着果量よりもかなり多い)】
↓

【摘粒後】
摘粒例②

【先端が二股に分かれている房】
↓

【摘粒後】
摘粒例③&房の成長見本
摘粒した房がどんなふうに成長するかイメージできると、摘粒作業の正確性があがるね!
ということで、見本を用意したよ!

【軸の長さはちょうどよいが、果粒が多いため、摘粒】
↓

↓

↓

↓

初めての摘粒作業はなかなか難しいかもしれません。
大切なことは一度の摘粒で完璧を目指さないことです。
熟練農家さんは1回の摘粒でバシッと調整できるんだけど、慣れるまでは少しずつ調整していく方が失敗しにくいね。
まずは1回目の摘粒でざっくり果粒数と房型を調整。
2回目のジベレリン処理後、大きくなった果粒で、もう一度摘粒作業をする方がいいかも。
焦らずゆっくりがポイント!
もう1つポイントがあります。
摘粒は必ず専用の摘粒バサミを使用しましょう。
摘粒バサミはサボテンの【オートマチックぶどう鋏】がお気に入り。
磁石の反発を活用した自動ハンドルは慣れるとやみつきになるよ!
色々種類があるけど【先丸タイプ×そり刃】の↓↓が個人的におススメ!
マグネットタイプじゃなくて、普通の摘粒バサミなら↓↓がおススメ
摘粒のコツ【取り除く果粒の見極め方】
摘粒のやり方はいろいろあるし房の状態もそれぞれだと思うけれど、1つだけ押さえておきたいポイントがあるよ!
「上向き・下向き・内向きに発生した顆粒を間引く」
これを徹底するだけでも房の形はかなり良くなるはず!
●美しい・美味しいブドウづくりには必須作業
●養分には限りがある。
すべての房を美味しく熟させる体力はブドウにはない。
ジベレリン処理1回目後に房・果粒の選別を行うべし。
●シャインマスカット1房の理想的な着粒数は35-40粒
●必ず専用の摘粒ばさみを使うべし
●まずは「上向き・下向き・内向きの果粒を間引くべし」
今回は「シャインマスカット 摘房・粗摘粒」についてご紹介しました。
前の作業「ジベレリン処理【1回目】」についてはこの記事をチェック!

次の作業はジベレリン処理(2回目)!
