鉢植えブルーベリー栽培 栽培ガイド

ブルーベリーは【病害虫被害】が少なく、コンパクトに栽培できることから、家庭果樹として取り組みやすい品目です。
さらに、鉢植え栽培であれば、「より気軽に」・「よりコンパクトに」 ブルーベリー栽培を楽しむことができます。
「ブルーベリー栽培を始めてみたいけど難しそう」
「スペースが必要だから、大きなお庭がないと難しい」
そんな悩みはこのガイドを読み終えたとき、無くなっているはずです。


ブルーベリー栽培概要


ブルーベリーはコンパクトに栽培できるため、手軽に果樹栽培をしたい方におススメです。
ガーデニング品目としても人気が高く、お庭を華やかに飾ってくれるでしょう。
完熟果はスーパーにはあまり出回らないため、季節の味を満喫したいのであれば、お家で栽培するのが一番です。
特別な技術は必要ありませんが、1本では結実しにくいので、2品種を植えることをおススメします。
※ブルーベリーの品種組み合わせには相性があります。

ブルーベリーの系統について
①ラビットアイ系


丈夫で栽培しやすく、初心者におススメの系統です。
名前の由来は果実が熟す前に、ウサギの目のようなピンク色になるため。
■栽培適地:関東以西
基本的に日本全国で栽培可能です(耐寒性は-10℃)
■食味:
酸味が少なく、甘みが際立つ品種が多い。ブルーベリーの風味はハイブッシュ系よりも弱めです。
■品種例:ティフブルー、ホームベル、ピンクレモネード
②ノーザンハイブッシュ系


northern(ノーザン)=北 の名前の通り、寒冷地に適した系統。
高温多湿な日本では栽培しにくく、栽培難易度が少し高いですが、美味しい品種が多い系統です。
■栽培適地:関東以北
高温多湿が苦手。
冬の休眠から覚めるために、一定期間7℃以下の低温にあう必要がある(低温要求性が高い)
■食味:
酸味と糖度のバランスがよく、風味豊か。
■品種例:レガシー、エリザベス、スパルタン
③サザンハイブッシュ系


ノーザンハイブッシュ系を暖地向きに改良した系統。
栽培難易度はノーザンハイブッシュ系よりも低いが、やはり少し難しめ。
■栽培適地:関東以西
冬に低温にあまりあわなくても休眠から目覚めるので、関東以西であれば、栽培できます。(耐寒性は-10℃)
■食味:
ハイブッシュ系は「酸味と糖度のバランスがよい」ことが食味の特徴だが、ノーザンハイブッシュ系よりも甘みが強い
■品種例:オニール、ミスティ、シャープブルー
栽培前の確認事項
本ガイドの栽培方法と実際の栽培状況を近づけることで、個別具体的な紹介を行います。
チェックリストに従って可能な限り栽培条件を近づけてください。
地植え栽培の場合、植えつける環境に成長度が大きく変動します。
同サイズの植木鉢で育てることで「木の大きさ」・「成長度」をガイドと近づけます。
※栽培見本樹は10号鉢で栽培しています。
ブルーベリーは一般の栽培植物が苦手な酸性土壌を好みます。
ブルーベリー専用の培養土はブルーベリーの好きな酸性度に調整されているため、必ずブルーベリー専用の培養土を使いましょう。
ブルーベリーは2年生苗と3年生苗が主に出回ります。
●ブルーベリーは成木になるまで約7年かかること
●ある程度成長するまでは果実をならさない方がよいこと
から、早く果実を楽しめる3年生苗木を使用します。
ブルーベリーは同じ品種同士の花粉で受粉する「自家受粉」と異なる品種の花粉で受粉する「他家受粉」によって果実がつきます。
●他家受粉の果実の方が大きくなりやすいこと
●複数品種を一緒に栽培したほうが結実が安定すること
から、同系統 2品種以上を一緒に栽培すると栽培が安定します。
鉢植え果樹を失敗する意外な原因が「間違った水やり」です。
水管理について「絶対にこう!」といった明確な基準はありません。木の様子を確認しながら、感覚的に行うのが普通です。
この感覚が曲者で栽培初心者は「水のやりすぎ」→「根腐れによる生育不良」→「水不足勘違いして、さらに水やり」の負のスパイラルに陥りやすいのです。
基本的に鉢内部が乾いたら水やりをするわけですから、「視覚的に鉢内部の水分状態を知ること」ができれば、水やりの不安はかなり解消されます。
色々な商品が発売されていますが、個人的なおススメはキャビノチェ株式会社の「SUS TEE」です。よければ鉢植え果樹に取り入れてみてください。