ブルーベリー

鉢植えブルーベリー栽培 栽培ガイド

yakumokaju

ブルーベリーは【病害虫被害】が少なく、コンパクトに栽培できることから、家庭果樹として取り組みやすい品目です。

さらに、鉢植え培であれば、「より気軽に」「よりコンパクトに」 ブルーベリー栽培を楽しむことができます。

「ブルーベリー栽培を始めてみたいけど難しそう」

「スペースが必要だから、大きなお庭がないと難しい」

そんな悩みはこのガイドを読み終えたとき、無くなっているはずです。

この記事はYoutube「果樹栽培ch」と連動しています。

動画の方が作業の雰囲気は伝わりやすいかもしれません。

ブルーベリー栽培概要

ブルーベリーはコンパクトに栽培できるため、手軽に果樹栽培をしたい方におススメです。

ガーデニング品目としても人気が高く、お庭を華やかに飾ってくれるでしょう

完熟果はスーパーにはあまり出回らないため、季節の味を満喫したいのであれば、お家で栽培するのが一番です。

特別な技術は必要ありませんが、1本では結実しにくいので、2品種を植えることをおススメします。

※ブルーベリーの品種組み合わせには相性があります。

ブルーベリーの系統について

①ラビットアイ系

丈夫で栽培しやすく、初心者におススメの系統です。

名前の由来は果実が熟す前に、ウサギの目のようなピンク色になるため。

■栽培適地:関東以西

基本的に日本全国で栽培可能です(耐寒性は-10℃)

■食味:

酸味が少なく、甘みが際立つ品種が多い。ブルーベリーの風味はハイブッシュ系よりも弱めです。

■品種例:ティフブルー、ホームベル、ピンクレモネード

②ノーザンハイブッシュ系

northern(ノーザン)=北 の名前の通り、寒冷地に適した系統。

高温多湿な日本では栽培しにくく、栽培難易度が少し高いですが、美味しい品種が多い系統です。

■栽培適地:関東以北

高温多湿が苦手。

冬の休眠から覚めるために、一定期間7℃以下の低温にあう必要がある(低温要求性が高い)

■食味:

酸味と糖度のバランスがよく、風味豊か。

■品種例:レガシー、エリザベス、スパルタン

③サザンハイブッシュ系

ノーザンハイブッシュ系を暖地向きに改良した系統。

栽培難易度はノーザンハイブッシュ系よりも低いが、やはり少し難しめ。

■栽培適地:関東以西

冬に低温にあまりあわなくても休眠から目覚めるので、関東以西であれば、栽培できます。(耐寒性は-10℃)

■食味:

ハイブッシュ系は「酸味と糖度のバランスがよい」ことが食味の特徴だが、ノーザンハイブッシュ系よりも甘みが強い

■品種例:オニール、ミスティ、シャープブルー

栽培前の確認事項

□鉢植え栽培であること

地植え栽培の場合、植えつける環境に成長度が大きく変動します。

同サイズの植木鉢で育てることで「木の大きさ」・「成長度」をガイドと近づけます。

※栽培見本樹は10号鉢で栽培しています。

ブルーベリー専用の培養土を使うこと

ブルーベリーは一般の栽培植物が苦手な酸性土壌を好みます。

ブルーベリー専用の培養土はブルーベリーの好きな酸性度に調整されているため、必ずブルーベリー専用の培養土を使いましょう。

3年生苗木を購入すること

ブルーベリーは2年生苗と3年生苗が主に出回ります。

●ブルーベリーは成木になるまで約7年かかること

●ある程度成長するまでは果実をならさない方がよいこと

から、早く果実を楽しめる3年生苗木を使用します。

同系統 2品種以上を一緒に栽培すること

ブルーベリーは同じ品種同士の花粉で受粉する「自家受粉」と異なる品種の花粉で受粉する「他家受粉」によって果実がつきます。

●他家受粉の果実の方が大きくなりやすいこと

●複数品種を一緒に栽培したほうが結実が安定すること

から、同系統 2品種以上を一緒に栽培すると栽培が安定します。

コラム:水やりについて

水管理について「絶対にこう!」といった明確な基準はありません。木の様子を確認しながら、感覚的に行うのが普通です。

この感覚が曲者で栽培初心者は「水のやりすぎ」→「根腐れによる生育不良」→「水不足勘違いして、さらに水やり」の負のスパイラルに陥りやすいのです。

基本的に鉢内部が乾いたら水やりをするわけですから、「視覚的に鉢内部の水分状態を知ること」ができれば、水やりの不安はかなり解消されます。

色々な商品が発売されていますが、個人的なおススメはキャビノチェ株式会社の「SUS TEE」です。よければ鉢植え果樹に取り入れてみてください。

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やくも果樹研究所 所長(中の人)
やくも果樹研究所 所長(中の人)
元果樹専門 農業技師
根域制限栽培を中心に研究中。

農業技師時代の専門はカキ・イチジク・ブドウ
好きな果物はキウイ・洋ナシ
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