今回はブドウの生理障害【マグネシウム(Mg)欠乏】についてご紹介!
ブドウ栽培のまとめはこの記事をチェック!
うわ!
ブドウの葉っぱがおかしい!
なんやこれ!? 病気か?
あー。
これはマグネシウム欠乏だね。
病気じゃなくて生理障害の一種だよ。
生理障害?
病害や虫害じゃなくて、主に栄養の過不足によって引き起こされる生理的異常のことだよ。
今回はマグネシウム(Mg)欠乏による葉緑素の減少だね。
マグネシウム(Mg)は光合成に必要な葉っぱの「葉緑素」を作る重要な元素なんだ。
農業的には苦土とも呼ぶね。
これは正常なブドウの葉。
濃い緑色をしていてしっかり葉緑素がある感じがするよね。
もちろん光合成の能力もバッチリ。
マグネシウムが欠乏すると葉緑素が葉っぱから抜けていき葉脈を残すように黄色く変色していくよ。
葉っぱの光合成能力も下がり、最後には落葉してしまうんだ。
マグネシウム欠乏になった場合、どうしたら・・・
対策はマグネシウム欠乏の原因によって変わるから、どっちのパターンか考える必要があるね。
「欠乏」なんだからマグネシウムが足りないんじゃろ?
マグネシウムを追肥で足してやればいいんじゃないか?
実はそうとも言えないんだ。
マグネシウム欠乏の原因が2つあるから。
①土壌中のマグネシウムが不足している
②マグネシウムは土壌中に十分存在するが、植物が吸収できる状態にない
①はイメージしやすいよね。
マグネシウム入りの肥料を上げればOK。
液肥はいろいろな種類があるけれど、マグネシウム補給の場合は「花工場」がおススメ!
商品名に「花」が付いているけれど、果樹にも使えるよ。
マグネシウムを補給するってのは分かりやすいな。
②マグネシウムは土壌中に十分存在するが、植物が吸収できる状態にない
ってのは?
他の栄養素(カリウム、カルシウムなど)が過剰にある状態だとマグネシウムは植物に吸収されにくいんだ。
ざっくり言ってしまうと、
他の栄養素(カリウム、カルシウムなど)の過剰蓄積 がマグネシウムの吸収を阻害するってこと。
鉢植え栽培の場合、カルシウムの過剰蓄積よりもカリウムの過剰蓄積の方が発生しやすいかな。
液肥を必要以上に与えていたり、固形の肥料を与えたうえで液体肥料も追加しているときなんかは要注意だね。
・・・(そういえば液肥を毎週与えとった。)
マグネシウム欠乏が確認できた時は安易に追肥を行うんじゃなくて「直近での追肥状況」をまずは振り返って欲しいんだ。
おっちゃん。分かった?
参考までに聞くんじゃけど、
肥料の与えすぎによるマグネシウム欠乏の時はどうしたら?
液肥を頻繁に与えていた場合は今後の追肥は控えて、様子を見よう。
固形肥料なら鉢に残っているものをとりあえず取り除こう。
肥料は「まずは少なめ」をおススメしているんだけど、「過剰供給による欠乏症の誘発」・「栄養素の過剰症」・「枝の徒長による軟弱化」の発生を心配しているからなんだ。
なるほど。(急いで固形肥料だけでも取り除こう)
参考になったわ。ありがとうな。
ならよかった!
ブドウ栽培しているとまれにマグネシウム欠乏が発生するけど、正しい対処で元に戻すことも可能だから諦めないでね。おっちゃん!
ホンマにありがとうな!
●マグネシウムは葉緑素をつくる重要栄養素
●マグネシウム欠乏になると葉っぱが葉脈を残すように黄色く変色
●欠乏の原因①「マグネシウム不足」ならマグネシウム補給
●欠乏の原因②「カリウム、カルシウム などの過剰蓄積」なら可能な限り肥料を鉢から取り除く
ざっくり言ってしまうと、こんな感じ!!
今回はブドウの生理障害【マグネシウム(Mg)欠乏】についてご紹介しました。
ブドウ栽培のまとめはこの記事をチェック!