今回は「土・切り口の保護」に関するイチジク挿し木の発芽試験について!
「挿し木」ってなに?
ざっくり言うと、
「新鮮な枝を土に挿して、枝のクローンを作成する」こと
難しい理屈は置いておいて、増やしたい品種の枝を土に挿して適切に管理すると、枝の増殖を行うことができるんだ。
苗木づくりにも活用されている技術だよ。
イチジクは果樹の中でも特に挿し木が簡単な品目です。
イチジクの繁殖法には「挿し木」・「接ぎ木」・「取り木」などがありますが、その簡便さから一般的に「挿し木」が用いられます。
挿し木についてはこちらの記事で詳しく紹介しているよ!
挿し木 発芽率試験
今回は「土と切り口の保護」による発芽率の違いについて試験していくよ!
作業の様子・雰囲気は動画を見てもらったほうがイメージしやすいかも!
今回使用するのはこちら!
果樹用の培養土と挿し木用の鹿沼土で発芽率の違いを見ていこう。
まずはそれぞれの土に1~2芽に調整した穂木を挿していくよ。
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今回は「土の違い」だけじゃなく、「切り口の保護の有無」についても条件検討するね。
切り口の保護では「トップジンMペースト」を使用しています。
「トップジンMペースト」は木工用ボンドに殺菌剤が練りこまれたものです。
木工用ボンドでも大丈夫です。
~挿し木から約2.5か月後~
結果はこんな感じ!
パッと見で分かるくらい違いが出たな。
そうだね。
正直ここまで差が出るとは思っていなかったら、ちょっとびっくり。
じゃあ、個別に詳しく見ていくよ!
培養土・切り口の保護なし
少し芽が動き始めているものもあったけれど、ほぼ発芽していないね。
もう少し待てば発芽してきそうだけど、成長は悪いんじゃないかな。
培養土・切り口の保護あり
「切り口の保護なし」と比べると発芽が始まっている感じがするね。
やっぱり「切り口の保護は発芽率の向上に有効」ってことだね!
でも、生育は遅めだね。
挿し木してから2.5か月でこの成長量ってことはあんまりよくないな・・・
そんな気がするね。
次は「挿し木用鹿沼土」のグループを見ていこう。
鹿沼土・切り口の保護なし
「培養土」のグループと比べて明らかに生育が違うな!
葉っぱが出てるものもあるで!
ね。
挿し木用の鹿沼土は排水性が良いから結果がいいのは分かっていたけれど、ここまで差が出るとはちょっとびっくり!
「切り口の保護あり」のグループも見ていこう!
鹿沼土・切り口の保護あり
今までのグループと明らかに生育が違うな。
土と切り口の保護でここまで違うんか!
だよね。
でもこれで挿し木には「挿し木用鹿沼」+「切り口の保護」が有効ってことが視覚的にイメージできるようになったんじゃない?
おっちゃん!
せやな!
わしも今度イチジクの挿し木をするときは参考にするわ!
参考になったのならよかった!
ちなみに発芽後の挿し木苗は順次ポリ鉢に植え替えてあげるとさらにGood!
半年間でこれくらいには生育するね。
【挿し木苗 ポリ鉢への移植後の様子(挿し木後 約半年後の様子)】
ということで今回は「土・切り口の保護」に関するイチジク挿し木の発芽試験についてご紹介しました。
イチジクの挿し木についてはこちらの記事も見てみてね!