今回は「挿し木」を活用した「1本の枝から苗木を作る技術」についてご紹介!!
「挿し木」ってなに?
ざっくり言うと、
「新鮮な枝を土に挿して、枝のクローンを作成する」こと
難しい理屈は置いておいて、増やしたい品種の枝を土に挿して適切に管理すると、枝の増殖を行うことができるんだ。
苗木づくりにも活用されている技術だよ。
イチジク 挿し木の作成方法(簡易版)
イチジクは果樹の中でも特に挿し木が簡単な品目です。
イチジクの繁殖法には「挿し木」・「接ぎ木」・「取り木」などがありますが、その簡便さから一般的に「挿し木」が用いられます。
ざっくり言うと、せん定時の余った枝を土に挿すだけ!
こちらの動画を見てもらえるとイメージしやすいかも。
イチジクの挿し木はとてもお手軽です。
イチジクは発根性が強いため、せん定のときに発生した切り枝を畑に置いておくと、勝手に発根し根付くこともあるほどです。
ちなみに教科書的な説明をすると・・・
穂木採取時期:2月中旬~3月上旬
※採取した穂木は乾燥しすぎないように、わずかに湿らせた新聞紙にくるみ、ビニール袋に入れ冷蔵庫に保存する。
挿し木時期:2月下旬~3月上旬
なんだけど、家庭果樹であれば「2月下旬~3月上旬にせん定をして、余った枝をポット鉢に挿す」ぐらいの気軽さで大丈夫。
慣れてきたり、もっとしっかり苗木を作りたい!!って場合はしっかり準備を行おう!!
写真でも手順を紹介するね。
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ちなみに、挿し木後、特別な管理をしなくても下の写真くらいには成長します。
●2月下旬~3月上旬にせん定した枝ですぐに挿し木を行う。
※寒地ではせん定時期を3月上中旬とするとより安全。
●用意するものは
・「イチジクのせん定枝」
・「苗木用ポット」
・「園芸用培養土」
・「ボンド 又は トップジンMペースト」 程度
挿し木後の管理
イチジクは発根率が高いので、挿し木の成功率は高いよ。
注意するべきは発芽後の管理!!
挿し木後の管理はほとんど水やりです。
ステージごとの水管理は下記のとおりです。
①挿し木後、発芽~展葉開始
:ポットの土が乾いたら、都度水やり。
②展葉後、成長が一度止まる
※ここまでの成長は枝の貯蔵養分により行われる。
:成長が止まるまではこまめな水やり。
成長が止まったら発根促進に必要な酸素供給のため、少しだけ水やりを控えめに。
③止まっていた成長が再スタート
※カルスから発根開始、
:「ポット表土が乾いたらたっぷり」を基準に水やり
●発芽~展葉はとくに乾燥に弱いので、こまめな水やり。
●成長が一度止まったら水やりを少しだけ控えめに。
成長が再スタートしたら水やりの基本を忠実に守る。
●複数の芽が出てきたら、芽かきをして1本の枝に養分集中