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ポット苗木の越冬技術「二重鉢」

yakumokaju

今回は「二重鉢を活用したポット苗木の越冬」について語っていくよ。

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二重鉢とは

その名のとおり、鉢を二重にすること。

鉢の組み合わせは、実際に植え付けている鉢よりも2周りほど大きい鉢を用意する。

※植物が8号鉢に植わっているならば、大きい鉢は10号鉢を用意する。

二重鉢(鉢すき間の緩衝材:鉢底石の場合)

二重鉢の効果・やり方は↓の記事を見てみてね。

二重鉢について詳しくはこちら
鉢植え果樹 ちょっとした裏技「二重鉢」
鉢植え果樹 ちょっとした裏技「二重鉢」

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ポット苗木の二重鉢越冬

ポットのまま、植え付け予定の鉢に植え付けるだけです。

ポットごと鉢に仮植えすることで「ポット内部の温度低下」を抑えます。

植え付け適期(11月や3月ごろ)にポット苗木が届けば、そのまま植え付けられるけれど、状況によっては12月下旬などの寒い時期にポット苗木が届くこともあるよね。

そんなときに役立つ技だよ。

ポットのまま植木鉢に仮植え

ポット苗木の二重鉢越冬は「鉢と土の重ね着」!

寒くなったら服を重ね着するよね。

それと一緒!

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二重鉢越冬する理由

近所のおっちゃん
近所のおっちゃん

ポットから取り出して、直接植え付けても良くないか?

その方が「春にポットから苗木を取り出す手間」が省けていいじゃろ?

と思うでしょ?

あくまでも個人的な意見なんだけど、「ポット苗木の二重鉢越冬」には理由があるんだ。

(実は九州などの暖かい地域であれば、そのまま植え付けてしまってもなんとかなるかな?とは思っているよ)

「ポットから取り出して植え付けせず、ポットのまま仮植えをしている」理由

①冬の植え替えは低温により根が障害を受ける恐れがある。

ポット苗木の植え付け作業は言い換えれば、「ポットから根をむき出しにして、新しい土になじませる」ということになります。

木にとっては大きな負担となる作業です。

できれば少しでも根の負担が少ない時期(11月、3月等)に行いたい作業です。

②ポットのままでは越冬するには土の量が少ない。

ポットのままではあまりに土の量が少なく、寒さの影響をとても受けやすいです。

このままでは越冬が不安です。

①、②のことを検討した結果、「根へのストレスを抑えて、とりあえず防寒目的の鉢増しがしたい」という考えに至りました

結果、ポットのままとりあえず仮植えしてしまう「二重鉢」に落ち着いたんだ。

近所のおっちゃん
近所のおっちゃん

なるほどな。

注意点

ポット苗木を培養土で二重鉢する場合、

「鉢内部の水持ちがよくなること」+「冬は水やり頻度が少ない」ことから、

水やり頻度を気持ち少なめにすることが大切です。

いつもの感覚で水やりをしていると、水のやりすぎになってしまいます。

無事越冬できたら、春植え適期にポットから取り出し、鉢に植え戻そう!

越冬後の植え付けについてはこちら
ポット苗木 「二重鉢越冬」後の植え付け
ポット苗木 「二重鉢越冬」後の植え付け
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やくも果樹研究所 所長(中の人)
やくも果樹研究所 所長(中の人)
元果樹専門 農業技師
根域制限栽培を中心に研究中。

農業技師時代の専門はカキ・イチジク・ブドウ
好きな果物はキウイ・洋ナシ
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