今回は「鉢植え・プランターモモ栽培 一文字仕立て」についてざっくり語っていくよ。
開心自然形でのモモ栽培のまとめはこの記事をチェック!
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一文字仕立てについて
主にイチジクで採用されている仕立て方です。
主枝を水平一直線に育成し、その主枝から新梢を均等に配置します。
まっすぐ主枝を伸ばすシンプルさ・作業性の良さが売りです。
イチジクでよく導入される仕立て方だよ。
特徴は
「樹形のイメージがしやすいこと」
「作業性に優れること」
「省スペースで栽培できること」
写真で見るとこんな感じ。
ちなみに「開心自然形」の場合はこんなイメージだね!
↓
まずは植え付け!
植え付け作業は一般的な鉢植え作業と一緒だね。
植え付け時期は春植えがおススメ。
地域にもよるけれど3月中旬~4月上旬ごろかな。
紹介しているモモは植え付け2年目です。
一文字仕立てのイメージは動画を見てもらったほうがイメージしやすいかも!
「植え付け2年~3年目の収穫」を目標に栽培管理していくよ!!
一文字仕立てのポイントは
骨格がしっかりするまではまっすぐ木の骨格枝を育成する!
ポイントを押さえれば意外と簡単だと思うよ。
木の骨格が完成するまでの栽培ポイントはざっとこの通り!!
①摘蕾・摘花・摘果:4月~5月
②枝の誘引・管理:枝の成長にあわせて都度行う
③せん定:12月下旬~2月下旬
ほとんど作業ないやん!!
意外とお手軽やな!!
そうだね。
これは鉢植え・プランター栽培だから。っていうのもあるかな。
モモで一番気を遣う「水はけのよさ」が鉢植え・プランター栽培だとあまり問題にならないからね。
① 摘蕾・摘花・摘果:【4-5月の管理】
苗木によっては植え付け1~2年目から花が咲いたり・果実がなったりするけれど、「木がしっかりするまでは果実をならせない」ことが基本!
もし花や果実がついたら間引いていこう!
↓
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②枝の誘引・管理:枝の成長にあわせて都度行う
なんや!?
ずいぶん枝が伸びたな。
これじゃ木の骨格が分からんし、どの枝を伸ばしていいかもイメージしにくいなぁ。
枝がこんな風に繁茂し始めたら枝の整理を行って、
【木の骨格をはっきりさせる】&【木の骨格と競合する枝の成長を抑えよう】!
まずは株本から発生している「ひこばえ」から。
「ひこばえ」は基本的に活用しないから根元から間引こう!
↓
続いて、木の骨格以外の枝で繫茂している枝を邪魔にならない位置まで切り縮めるよ。
↓
木の骨格が見えてきたな!
今年はこの枝をしっかり育成すればええんじゃな。
そういうこと!
木の仕立てで迷ったら、骨格となる枝を邪魔している枝を切り縮めたり、間引いて、木の骨格をはっきりさせることが大切なんだ。
【8月の様子】
③せん定:12月下旬~2月下旬
冬になったらせん定をしていくよ。
木の骨格はほとんど完成しているから、特に難しいことは考えずに込み合っている箇所の枝を間引くくらいだね。
【せん定前】
↓
【せん定後】
【せん定前】
↓
【せん定後】
【せん定前】
↓
【せん定後】
こんな感じ!
難しく考えずに「来年枝が伸びたら、枝が込み合いそうか」を軸に邪魔になりそうな枝を間引いていこう!
収穫年の管理
木の骨格が完成したら、いよいよ収穫に向けて栽培していくよ!
基本の栽培管理は今までと同じ!
①摘蕾・摘花・摘果:4月~5月
※枝の誘引・管理:枝の成長にあわせて都度行う
① 摘蕾・摘花・摘果:【4-5月の管理】
木の骨格が完成すると花も見事に咲くね!
蕾や花の段階で間引いた方が養分の効率はいいけれど、せっかくなら花も楽しみたいよね!
花を愛でつつ、幼果ができ始めたら摘果をしていこう。
【幼果 着果の様子】
↓
モモは放っておくと果実がたくさんつくね。
そのままだと養分が分散して美味しいモモになりにくいから、幼果の時から数を間引いて、養分を少ない果実に集中させることが大切!
「明らかに生育が劣るもの」・「形がいびつなもの」・「着果位置が悪いもの」を優先して間引こう。
ポイントは「一度の摘果で適正着果量まで間引かずに段階的に摘果を進めること」
↓の記事が参考になると思うから、よければチェックしてみてね。
摘果作業をあわせて、花かすが残ったままの幼果を見つけたら、花かすを取り除いてあげるとGood。
花かすがついたままだと、汚れの原因になったりすることがあるからね。
【花かすが残ったままの幼果】
↓
② 収穫:【収穫適期になったら】
収穫適期になったら、いよいよ収穫!
完熟モモをお家で楽しもう!
試験栽培して感じた一文字仕立てのいいところは
「平面的な仕立て方だから、横幅を取らないところ」これに尽きるね。
横幅を取らないから、軒下などでも気軽に雨よけ栽培できる。これは大きいと思うよ。
開心自然形と比べると風情が無いように個人的に感じるけれど、
省スペースで病気の発生を抑えた栽培がしたいなら、アリかも!