シャインマスカット貯蔵温度と香り成分

今回は「シャインマスカットの保管温度と香り成分の関係」について語っていくよ。
シャインマスカットの香りは温度によって変化する?

シャインマスカットって美味しいよね!
だけど、シャインマスカットって【香りのしっかりあるもの】・【香りの弱いもの】の当たり外れがある印象じゃないかな?

たしかにな。
しっかり香りのあるものもあれば、甘いだけのシャインマスカットもあるな。
食べてみんと分からんから、外れを引きそうで、買うのちょっとためらうんよな。

でしょ?
もちろん、栽培者の栽培状況によって香りの豊かさは変わってくるけれど、香リの当たり外れは他にも理由があるかもしれないね。
実はシャインマスカットって香り成分が収穫後にどんどん減少していくんだ。
その問題を解消するために色々な機関が研究しているんだけど、今回は農研機構さまのプレスリリースから貯蔵温度と香り成分の関係について紹介するね。
シャインマスカットの香り成分
①シャインマスカットの主要な香り成分は「リナロール」
②「リナロール」は収穫後、時間経過とともに減少していく。
③「リナロール」は貯蔵温度によって含量が変化する。
④「リナロール」の減少速度・程度は低温ほど急速かつ大幅に減少する。
※一般的にブドウの最適貯蔵温度は0°C前後とされていますが、0℃貯蔵すると急速に「リナロール」が減少していく。

シャインマスカットを冷蔵保存すると香り成分が減少しやすいってことか!?

そういうこと!
ちょっと驚きだよね。
ちなみにシャインマスカットが香り成分を保ちやすい温度も試験されているよ。
シャインマスカットの香りを保ちやすい温度
シャインマスカットの香り成分を保ちやすい温度とは?
シャインマスカットは10℃貯蔵で「リナロール」が良く維持され、マスカット香を保ちやすい。
また、低温貯蔵しマスカット香が弱くなっても、再び10°Cに戻すとかなりの程度回復する。

シャインマスカットの風味を維持するには10℃保管・貯蔵がええんか!
すぐ実践できるかは分からんけど、ちょっと意識してみるか。

10℃だと貯蔵性が落ちるから、0℃で数週間保存。
その後、10℃に戻しても、香り成分はかなり回復するみたいだね。
①4週間0°Cで貯蔵した後に10°Cで7日間保持した果実
②0°C貯蔵を継続した果実
を比較したところ、
①の0°C貯蔵の後に10°Cで保持した果実中のリナロール含量は、
②の0°C貯蔵を継続した果実
に比べて、果皮で約5倍、果肉で約10倍、高くなったとプレスリリースの結果に出ています。

フレッシュホルダーによる長期貯蔵と組み合わせれば、長期貯蔵しながら、シャインマスカットの香りを保つことができるかも!


農研機構さまのプレスリリースはこちら↓
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