お家で果樹栽培! 柿(カキ)の育て方【栽培ガイド】
柿(カキ)は古くから家庭果樹として、なじみ深い果樹品目です。
ほとんどの場合、地植えでお庭や畑に植わっていると思います。
実は、柿(カキ)は鉢植え栽培でも、しっかり収穫まで栽培を楽しむことができます。
本ガイドでは鉢植え栽培の柿(カキ)を見本に植え付け~収穫までの様子をまとめました。
「家でカキを栽培したいけれど、大きなお庭がないと難しい」
そんな悩みはこのガイドを読み終えたとき、無くなっているはずです。


柿(カキ)栽培概要
家庭果樹の代表ともいえる品目です。
大別すると「渋柿」・「甘柿」に分類されます。
懐かしい甘さから秋になると定期的に食べたくなる果樹です。
栽培難易度も比較的低く、取り組みやすい品目です。

おススメ品種
①富有(ふゆう)※完全甘柿


②太秋(たいしゅう)※完全甘柿


③西条(さいじょう)※完全渋柿


栽培前の確認事項
本ガイドの栽培環境と実際の栽培状況を近づけることで、個別具体的な紹介を行います。
チェックリストに従って、可能な限り栽培条件を近づけてください。
同サイズの植木鉢で育てることで「木の大きさ」・「成長度」をガイドと近づけます。
※栽培見本樹は、植え付け2年目まで体積10Lの植木鉢。植え付け3年目から体積30Lの植木鉢で栽培しています。
地植え栽培の場合、植えつける環境によって成長度が大きく変動します。
地植え栽培の方は栽培参考例としてご覧ください。
仕立て方によって枝管理が異なるためです。
同じ仕立て方に育成することで、栽培状況をガイドと近づけます。
鉢植え果樹を失敗する意外な原因が「間違った水やり」です。
水管理について「絶対にこう!」といった明確な基準はありません。
木の様子を確認しながら、感覚的に行うのが普通です。
この感覚が曲者で、栽培初心者は「水のやりすぎ」→「根腐れによる生育不良」→「水不足と勘違いして、さらに水やり」の負のスパイラルに陥りやすいのです。
基本的に鉢内部が乾いたら水やりをするわけですから、「視覚的に鉢内部の水分状態を知ること」ができれば、水やりの不安はかなり解消されます。
色々な商品が発売されていますが、個人的なおススメはキャビノチェ株式会社の「SUS TEE」です。
よければ鉢植え果樹に取り入れてみてください。
柿(カキ)の木の仕立て方

柿(カキ)の木は【開心自然形】に仕立てるのがおススメ!
古くから活用される王道の仕立て方だよ。
このガイドでも開心自然形に仕立てていくよ。
開心自然形とは
3~4本の主枝を等間隔に伸ばし、亜主枝・側枝・結果枝を出す仕立て方です。
古くから行われている整枝法であり、樹勢のコントロールがしやすいため、様々な品目に応用されています。




柿(カキ)栽培 植え付け作業のポイント
植え付け適期について
一般的に植え付け適期は
- 春植え:3月中旬~4月上旬
- 秋植え:11月下旬~12月上旬
とされます。
個人的には「春植え」がおススメです。

秋(11月~12月)でもいいけれど、果樹栽培初心者は春植えの方がおススメ!
植え付け~発芽までの期間が長いと、その間(越冬・水管理など)で失敗するリスクがあるからね。

「植え付けダメージが少なく、植え付け後すぐに発芽が始まる春先」が、初心者にはベストな時期や!
準備するもの



苗木の手配方法については↓で詳しく紹介しとるから見てみてな!



培養土は果樹専用の土を用意しよう!
土代はけちらないこと!

近所のホームセンターにあるはずや。
野菜用の培養土と比べると少し高いが、野菜用の培養土をそのまま果樹に使ったらあかんで。


鉢底石は赤玉土(大粒)で代用可能!
個人的には赤玉土(大粒)の方が使いやすくて好き!

植え付け時の植木鉢は、10号~12号のスリット鉢がおススメ!



号数は植木鉢上部の直径(1号=3㎝)で決まるよ。
号数ごとに入る土の量がだいたい決まっているね。
| 号数 | 鉢の直径(cm) | 参考体積(L) |
|---|---|---|
| 8 | 24 | 5.2 |
| 9 | 27 | 7.8 |
| 10 | 30 | 8.5 |
| 11 | 33 | 10 |
| 12 | 36 | 14 |

↓木の成長にあわせて、段階的に植木鉢の大きさを大きくしていく。


植え付け時に苗木を切り返すから、せん定ばさみも準備しておこう!
おススメは岡恒ブランド!
女性は【NO.101】・男性は【NO.103】がおススメ!

苗木の切り口保護に使用するよ!
人間でいう【消毒液+絆創膏】みたいなイメージだね。


トップジンMペーストが無いなら、木工用ボンドでもええで。

鉢植え栽培では養分の流亡が起きやすいから、緩効性肥料が基本!
色々製品があるけれど、マイガーデンベジフルがおススメかな!
植え付け作業の流れ
①鉢底石を敷く
※鉢底石は赤玉土(大粒)でも問題ありません。

↓
②培養土を敷く
可能な限り苗木が「浅植え」となるようにギリギリを狙いましょう。
根っこは下へ下へ伸びます。
「浅植え」とすることで根っこの生育スペースを最大限確保することができます。

↓
③苗木の植え付け
ポット苗木の場合はポットから取り出したら、「根っこを傷つけないように」そのまま優しく植えつけます。

- 「根っこが渦巻かないように放射線状に広げるイメージで植えつけましょう。」
- 「根鉢を崩して、根っこの整理を行ってから、植え付けましょう」
とか言われるけれど、
栽培に慣れていない場合、根っこはあまりいじらない方がいいよ。

ポットから優しく取り出したら、そのまま植え付ければOKじゃ。


↓
④苗木の切り返し
苗木を切り返すことで、養分を少ない芽に集中させ、元気な枝の発生を促します。



苗木は植え付け後しばらく、貯蔵養分を使って成長するんだけど、
貯蔵養分には限りがあるから、苗木を切り返し、少ない芽に養分を集中させるんだ!
こうすることで、春に良いスタートがきれるよ!

↓
⑤切り口の保護
切り口から枯れこみが発生するのを抑えるために、切り口の保護を行いましょう。
※木工用ボンドまたはトップジンMペーストを使用します。


トップジンMペーストは木工用ボンドに殺菌剤が練りこまれたもの。
人間で言う【消毒液+絆創膏】みたいなイメージだね。
↓
⑥肥料・水やり
ゆっくり溶け出す緩効性肥料を使用しましょう。
鉢植え栽培では養分の流亡(養分が鉢から流れ落ちていくこと)が起きやすいため、速効性肥料は植え付け時には不向きです。

↓


これにて植え付け作業完了!
次の章からは植え付け~収穫までの様子を紹介していくよ!
柿(カキ)栽培 植え付け1年目の管理
植え付け1年目は木の骨格を作る年です。
開心自然形の育成方法は
【植え付け1年目は3本~4本の枝を等間隔にしっかり育成していく】
基本的にこれだけです。
栽培管理のポイントは下記のとおりです。


枝の誘引(5月~)・追肥(6月)
枝の誘引について
放っておいても、枝は思った方向へ成長しません。
誘引で枝を伸ばしたい方向へと導き、開心自然形に仕立てていきましょう。

誘引のポイントは「こまめに」・「無理なく」・「少しずつ」!




栽培見本はリング支柱を使っているけど、支柱は何でもよいよ。
6月の追肥について
植え付け時に与えた肥料が切れてくる時期です。追肥を行い肥料分を補給します。
●肥料の種類:緩効性肥料
●肥料の量:肥料の種類によって散布量が変わるため、各肥料記載の使用量を参照してください。


緩効性肥料の効果は3~4か月で切れてくるから、植え付け時期から計算して、効果が切れる前に追肥を行おう!
追肥(7~8月)
7~8月の追肥について
植え付け1年目は、しっかり枝を育成したいため、必要に応じて追肥を行います。
●肥料の種類:緩効性肥料
●肥料の量:肥料の種類によって散布量が変わるため、各肥料記載の使用量を参照してください。



極論、植え付け1年目は枝葉が元気に成長していけばOK!
せん定(12月下旬~2月下旬)
しっかり栽培管理できていれば、1年間で木の骨格がおおむね完成します。
落葉後、1か月程度時間が経ったら、せん定を行いましょう。

↓

これにて植え付け1年目の栽培管理は完了です。
カキ栽培 植え付け2年目~収穫まで
植え付け1年目に順調に生育していれば、植え付け2年目から、少しずつ収穫を狙えます。
木の状態を見ながら、収穫を目指して管理していきましょう。
植え付け1年目に、木の骨格がある程度完成しているため、
2年目以降は骨格から発生した枝を、ある程度自由に伸ばし、果実をつけていきます。
追肥(3月)とその後の肥料管理について
春の追肥(元肥)について
地植え栽培の場合、「春の元肥え」で年間肥料の大部分を与えますが、
鉢植え栽培の場合、肥料の流亡(養分が鉢から流れ落ちていくこと)が起きやすいため、こまめな追肥で肥料管理します。
●肥料の種類:緩効性肥料
●肥料の量:肥料の種類によって散布量が変わるため、各肥料記載の使用量を参照してください。


その後の肥料管理は、植え付け1年目を参考に、木の状態にあわせて調整しよう!
木の成長の様子




↓

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植え付け2年目5月20日以降の栽培データがロストしたため、一気に植え付け4年目までジャンプします。
すみません!



↓



今回栽培しているカキ「さど乙女」は渋柿のため、別途渋抜きが必要ですが、渋抜きすれば、とろける食感・しっかりした甘さを楽しめます。



栽培しているカキは「さど乙女」のため、これ以上大きくなりませんが、
普通の柿品種であれば、しっかり大きな果実を栽培できます。

果樹栽培ガイド
柿(カキ)以外の果樹栽培ガイドも作っています。
栽培のポイントを細かくまとめていますので、ぜひ、他の栽培ガイドもご覧ください。


