はじめに
モモは果樹の中でも「栽培難易度が高いからお家では無理」と言われがちです。
ですが鉢植え栽培であれば、
「気軽に」
「コンパクトに」
モモ栽培を楽しむことができます。
「モモ栽培を始めてみたいけど難しそう」
「スペースが必要だから、大きなお庭がないと難しい」
そんな悩みはこのテキストを読み終えたとき無くなっているはずです。
本テキストでは鉢植えモモ栽培についてストーリ形式でまとめました。
一般的なテキストと違い品目・仕立て方を絞り可能な限り個別具体的にご紹介したつもりです。少しでもモモ栽培の助けになれば嬉しく思います。
実際に栽培しながら植え付け~収穫までの過程をまとめていくよ!!
これを見れば、モモ栽培の始め方・収穫までの道のりがイメージできるはず!!
会話調で説明した方が伝えやすいときは「近所のおっちゃん」が出てきます。
よろしく!!
この記事はYoutube「果樹栽培ch」と連動しています。
動画の方が作業の雰囲気は伝わりやすいかもしれません。
モモ栽培概要
栽培難易度(鉢植え):■■■□□(普通)
収穫時期:6月~8月(品種による)
収穫までの必要年数(鉢植え):2~3年
おすすめ品種:あかつき・はなよめ


栽培適地:東北地方以南
1品種でなるか:△(受粉樹が必要な品種あり)(おすすめ品種は1本でなります)
おススメ仕立て方:開心自然形
栽培開始前の確認事項
本ガイドの栽培方法と実際の栽培状況を近づけることで、個別具体的な紹介を行います。
チェックリストに従って可能な限り栽培条件を近づけてください。
チェックリストに従って栽培条件を近づけてね。
ここがこのガイド最大のポイント!
□鉢植え栽培であること
地植え栽培の場合、植えつける環境に成長度が大きく変動します。
同じ大きさの植木鉢で育てることで「木の大きさ」・「成長度」をガイドと近づけます。
□ベランダや軒下など雨が当たらない「雨よけ栽培」であること
雨除けできれば病気の心配はかなり少なくなります。
つまり、失敗のリスクが大幅に減ります。
□仕立て方は「開心自然形」であること
仕立て方によって枝管理が異なるためです。
□おススメ品種であること
おススメ品種は「1本で果実が着く」・「着果が安定している」・「袋掛け無しでも栽培可能」・「食味良好」と家庭果樹向き品種です。
【コラム】モモの着果習性
果樹栽培は「いかにして高品質の果実を安定して収穫するか」を最大目標とします。そのためには、果実の元となる「花が咲く芽(花芽と言います)」がどのように着くのかを知る必要があります。
モモの着果習性は下記の通りです。

「着果習性」とは?
「着果習性 = 果実のなりかた」です。
果樹はそれぞれの品目に合わせた枝管理をしないと着果量が安定しません。
モモは枝を伸ばしながら、7月ごろから花芽を形成していきます。
その年に伸びた枝に来年の花芽が付きます。
収穫量や果実品質を高めるためには多くの技術が必要ですが、
かなりざっくり言ってしまうと、枝をどこで切っても花芽は残ります。