カキ

鉢植えカキ栽培 栽培ガイド

yakumokaju

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開心自然形仕立てについて

3~4本の主枝を等間隔に伸ばし、亜主枝・側枝・結果枝を出す仕立て方です。

古くから行われている整枝法であり、樹勢のコントロールがしやすいため、様々な品目に応用されています。

開心自然形の模型
鉢植えカキ 開心自然形
鉢植えモモ 開心自然形
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作業適期は春と秋!

植え付け

植え付け適期は春と秋がありますが、春先(3月)をおススメします。

果樹の植え付け適期とは「根っこを傷つけにくく、植え付け後に根っこの成長が旺盛になる時期」です。

春先は「根っこを傷つけにくく、根っこが活動を開始する直前」です。

植え付け作業

①鉢底石を敷く

※鉢底石は赤玉土の(中)または(大)でも問題ありません。

②培養土を敷く

可能な限り苗木が「浅植え」となるようにギリギリを狙いましょう。

根っこは下へ下へ伸びます。

「浅植え」とすることで根っこの生育スペースを最大限確保することができます。

培養土は「果樹専用の培養土」を使用しましょう。

「果樹専用の培養土」ではなく、「花・野菜用の培養土」を使用する場合は、「赤玉土」をブレンドし、水はけを良くした土を使用します。

③苗木の植え付け

「根っこを傷つけないように」「根っこが渦巻かないように放射線状に広げるイメージ」で植えつけます。

ポット苗木の場合はポットから取り出したら、根っこを傷つけないように、そのまま優しく植えつけます。

注意点

苗木の接ぎ木部分が土に埋まらないようにしましょう。

接ぎ木部分が土に埋まってしまうと、穂木品種(果実を収穫するための品種)からも発根する可能性があります。

木の成長が悪くなる可能性があるため、接ぎ木部分が土に埋まらないように注意します。

④苗木の切り返し

苗木を切り返すことで、養分を少ない芽に集中させ、元気な枝の発生を促します。

苗木は貯蔵養分を使って発芽・初期成長を行います

貯蔵養分には限りがあるため、苗木を切り返すことで、少ない芽に養分を集中させ、元気な枝が出るよう促します。

芽数と貯蔵養分の供給イメージは↓↓な感じです。

芽数と供給養分のイメージ

⑤切り口の保護

切り口から枯れこみが発生するのを抑えるために、切り口の保護を行いましょう。

※木工用ボンドまたはトップジンMペーストを使用します。

トップジンMペーストは木工用ボンドに殺菌剤が練りこまれたものです。

人間で言う【消毒液+絆創膏】みたいなイメージですね。

肥料・水やり

ゆっくり溶け出す緩効性肥料を使用しましょう。

鉢植え栽培では養分の流亡(養分が鉢から流れ落ちていくこと)が起きやすいため、速効性肥料は植え付け時には不向きです。

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やくも果樹研究所 所長(中の人)
やくも果樹研究所 所長(中の人)
元果樹専門 農業技師
根域制限栽培を中心に研究中。

農業技師時代の専門はカキ・イチジク・ブドウ
好きな果物はキウイ・洋ナシ
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