今回は鉢植え果樹栽培のちょっとした小話「寒さに弱い果樹の越冬方法(屋内避難)」についてざっくり語っていくよ。
今回紹介する「屋内避難」以外にも「二重鉢」による越冬方法もあるよ。
どちらも行えばさらに安心!
果樹の耐寒性について
果樹は品目・品種ごとに寒さへの耐性(耐寒性)が違うんだ。
品種によっても耐寒性は大きく異なるから、栽培品種の耐寒性をチェックするといいよ!
最近、熱帯果樹栽培が流行っているけれど、熱帯果樹の越冬はかなり大変!
栽培前に必ず耐寒性をチェックし、栽培できそうかよく考えたほうが無難だね。
わしも前にマンゴー育てて越冬できんかったなぁ・・・
考えが甘かったわ。
木の成長度合いによっても変わります。幼木は寒さに弱いためより注意が必要です。
幼木は耐寒性の基準温度より高い気温でも寒さによる被害を受けやすいです。
ブドウやカキ、リンゴ、ナシ、ウメ・アンズ、モモなど多くの品目は耐寒性が強いので、-10℃くらいでも耐えることができるけれど(木の状態・品種にもよります)、カンキツ・レモンは寒さに弱いから寒い地域では寒さ対策が大切!
特にレモンの耐寒性は-3℃が基準とされているよ。-3℃を下回る地域では注意が必要だね。
ちなみに、ライムもかなり寒さに弱いね。レモンよりも栽培は難しいかも。
鉢植え果樹 寒い時の越冬方法(屋内避難)
鉢植え果樹の寒さ対策はシンプル!
①「二重鉢」
②「屋内避難」
この記事では「屋内避難」についてご紹介!
①の「二重鉢」についてはこちらの記事をチェック!
寒い地域では「二重鉢」・「屋内避難」どちらも行うとより安心だね。
屋内避難はこんな感じ!
植木鉢ごと部屋の中に移動させただけだけど効果は絶大!
だって、部屋の中まで‐3℃以下になることなんてまずないからね。
【屋内避難の様子 左)レモン・右)カンキツ】
これは果樹ではないけれど、寒さに弱いとされるパイナップルも冬は屋内避難すれば意外と越冬できるよ。
(外の気温は-2℃です。)
日中カーテンを開けられない場合、閉めたカーテンの内側に鉢を移動させてあげればOK。
夜は窓から強い冷気が来るからカーテンをしっかり閉めて、窓から離そう。
床からの冷えも抑えたい場合は容器の下に段ボールなどを敷くとさらにGood!
なるほど。
小さく育てている鉢植え果樹なら移動も楽やろうしな。
でも、大きな容器で栽培していたり、地植えで栽培している場合はどうするん?
幹に藁を撒いてあげるのが一般的かな。
下の写真はブドウだけど他の果樹でも大体同じイメージだね。
結構大変そうやな・・・
そうだね。
でも寒い地域ではこういった寒さ対策を行わないとね。
寒さ被害(寒害)を受けてからじゃ遅いから。
まぁよっぽど寒い地域じゃなければ大丈夫!
カンキツ・レモンはちょっと注意が必要かな。
寒さに弱い品種を育てる場合は鉢植えで小さく育てて、寒い時だけ屋内避難するのがいいかもね。
ちなみに寒さ被害(寒害)にあうとどうな風になるん?
例えば、カンキツ・レモンなどの常緑果樹が寒さ被害(寒害)にあうと、落葉するね。
被害がひどい場合は木が枯死するんだ。
落葉果樹の場合、冬は落葉しているから落葉被害はないけれど被害を受けると枯死するね。
さすがに枯死するまで被害を受けることはまれだし、その前に対策すればOKだよ。
【寒さ被害(寒害)を受け始めた枝、葉への被害が始まっている】
【枝先端部までは被害を受けていない】
なるほどな。勉強になったわ。
それならよかった!
ということでまとめ!
●果樹は品目・品種によって寒さへの耐性(耐寒性)が違う。
栽培品目・品種の耐寒性はチェックすべし!
●熱帯果樹の越冬は気合が必要。覚悟すること。
●寒さに弱い品目の有名どころはカンキツ・レモン・ライム
※特にレモン・ライム。
●鉢植えでコンパクトに栽培していれば屋内避難が有効。
●鉢植え栽培の場合は「二重鉢」もおススメ。
ざっくり言ってしまうと、こんな感じ!!
今回は「寒さに弱い果樹の越冬方法(屋内避難)」についてご紹介しました。
もう1つの越冬対策「二重鉢」についてはこちらから!