ブドウ

ブドウ重要病害「黒とう病」 症状と対応策について

yakumokaju

今回はブドウの重要病害「黒とう病」について!

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近所のおっちゃん

うわ!ブドウの枝葉の様子がおかしい。

なんやこれ!? 

あー。

近所のおっちゃん

黒とう病の症状

雨によって伝搬するブドウの重要病害だよ。

枝葉や果実にこんな病斑が発生する病気だよ。

【発芽後の若い枝に発生した初期症状(薄褐色になり始めている箇所が発病箇所です。)】

【葉っぱの初期病斑:葉に黒褐色の斑点が現れ、病斑部に孔があく。】

【葉の病斑:症状が進むと、葉全体に病斑が広がる】

【枝の病斑:新梢に楕円形のへこんだ病斑が現れる。多発すると枝全体が黒変して枯れる。】

【新梢先端部の病斑:多数の病斑により先端の生育が停止する。】

【果実の病斑:黒褐色の病斑が発生する。】

黒とう病とは?

●欧州系品種は一般的に被害を受けやすいため、より注意が必要。

黒とう病に感染しないためには

「雨にあてない」これが一番!

黒とう病は雨によって伝搬するからね。雨に当たらなければ病気のリスクはほとんどないんだ。

【地植え栽培の場合、雨よけ栽培は簡単ではありません。ビニールハウスや雨よけトンネルなどを建設する必要があります。】

【鉢植え・プランター栽培でコンパクトに栽培していれば、雨よけ栽培は比較的簡単です。】

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この時期に感染してしまうと、その後もずっと発生が続くよ!

※あくまでも薬剤散布の一例です。木の状態や周辺環境によって薬剤の選定は変更してください。

※デランフロアブルは医薬用外劇物のため、インターネットでは購入できません。ホームセンターやJAにて取り寄せが必要です。

防除を徹底し、感染させないことが極めて大切。

近所のおっちゃん

こんなに薬剤散布しないといけないんか・・・

これは黒とう病に弱い「シャインマスカット」を露地栽培する場合の参考防除だから。黒とう病に比較的強い品種なら、もう少し薬剤散布の回数を減らせるかも。

でも、ブドウを露地栽培するのであれば、このくらいの薬剤散布は覚悟しないと、いい房は収穫できないよ!

黒とう病に感染したら

近所のおっちゃん

予防が大切なのは分かったが、もう感染してしまったときはどうすれば?

まずは、感染している枝葉を切除することが大切!

感染部位が次の感染源となり、木全体に病気が蔓延してしまうからね。

【病気になった枝葉は感染源となるため、切除し、園地から離れた場所で処分する。】

発生時期・地域によって、どの薬剤を使用するかは変わってくるから、「この薬剤を使用しておけば間違いない!」というのは少し言いにくいね。

あくまでも参考程度だけど、個人的には「オンリーワンフロアブル」を使ったりすることが多いかなぁ。

【あくまでも薬剤散布の一例です。木の状態や周辺環境によって薬剤の選定は変更してください。】

【2022年の登録情報をもとにしたものです。薬剤散布をされる際は最新の農薬登録情報をご確認ください。】

黒とう病の恐ろしいところ

黒とう病の恐ろしいところは、「感染した枝や巻きひげで病原菌が越冬。翌年の感染源となる」ところ。

【黒とう病 罹病枝の冬の状態】

【巻きひげ 冬の状態(病原菌の越冬源となる)】

近所のおっちゃん

黒とう病。

恐ろしい病気やな。

ということで今回はブドウの重要病害「黒とう病」についてご紹介しました。

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やくも果樹研究所 所長(中の人)
やくも果樹研究所 所長(中の人)
元果樹専門 農業技師
根域制限栽培を中心に研究中。

農業技師時代の専門はカキ・イチジク・ブドウ
好きな果物はキウイ・洋ナシ
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