カンキツ(温州ミカン) 摘果

yakumokaju

今回は「カンキツ (温州ミカン) 摘果」について語っていくよ。

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摘果とは

果実を間引くことで、

養分を残された果実に集中させたり

②来年の花の準備に養分を回しやすくする

作業です。

↓↓のイメージだね。

摘果をしない場合の果実への養分供給のイメージ
摘果をした場合の果実への養分供給のイメージ

摘果の目的

①果実品質の向上

養分を少ない果実に集中させることで、果実品質を高める。

②隔年結果の抑制

カンキツは果実の生育と並行して、来年の花の準備をしています。

たくさん果実をならせていると、来年の花の準備に養分を割くことができず、来年の花(果実)の数が減少します。

このように【豊作→不作→豊作→不作】と1年おきに豊作年が来ることを「隔年結果」と言います。

自然状態に任せていては「隔年結果」の程度が強くなるため、人工的に着果量を調整し「隔年結果」を抑えます。

③樹上選果

摘果では奇形果、病害虫の被害果、傷がついた果実、場所が良くない果実を優先して間引いていきます。

つまり、樹の上で選果作業をしているということです。

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摘果作業

作業の流れは↓↓な感じ。

摘果ばさみで間引いていく

摘果では奇形果や傷のついた果実・病気の果実などを優先して間引くよ。

あとは小さな果実も率先して間引こう。

左)成長が悪い果実 ・ 右)成長の良い果実

成長の悪い果実は優先して間引く

どの程度果実を間引くのか

品種にもよりますが、温州ミカンの場合は

「果実1個当たり 葉っぱ25枚」が摘果後の着果量基準です

摘果作業の時期

7月(生理落果終了後)~9月上旬

摘果作業は一度に行わず、数回に分けて行うとさらに良いです。

「生理落果終了後にざっくりと粗摘果」

「8月中~9月上旬に仕上げ摘果」

など、数回に分けて行うとよいでしょう。

一度に摘果をすると、残した果実に養分が一気に集中するから、「果実が大きくなりすぎたり」・「皮が分厚くなったり」なったりするね。

段階的に適正着果量に調整していくのがポイント!

(段階的摘果が難しい場合一気にやっちゃってもいいとは思うよ。)

ということで、今回は「カンキツ (温州ミカン) 摘果」についてお話ししました。

鉢植えカンキツ・レモンの栽培まとめもあるから、みてみてね!

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やくも果樹研究所 所長(中の人)
やくも果樹研究所 所長(中の人)
元果樹専門 農業技師
根域制限栽培を中心に研究中。

農業技師時代の専門はカキ・イチジク・ブドウ
好きな果物はキウイ・洋ナシ
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