やくも果樹研究所は「研究所」を名乗っていますが公的な研究機関ではありません。
とある県での果樹専門の農業技師としての知識・経験を活かし、「お家での果樹栽培」・「新しい品種・栽培技術の検証」をメインテーマに情報発信を行っています。
■やくも果樹研究所「理念」
「果樹をもっと身近に!」
日本の果樹生産は年々衰退を続けています。
「輸入果物が安価に大量に手に入るようになったこと」
「生産農家さんの高齢化」
が理由としてよく取り上げられますが、根っこにあるのは
「多くの人にとって、果樹が遠い存在になってしまったため」
であると考えています。
果樹農家だけでなく一般の方も果樹に親しみを持ち、果樹・果樹栽培を楽しんでいただくことが日本果樹の発展につながると考えています。「果樹をもっと身近に!」をテーマに活動していきます。
■研究内容
【果樹のミニチュア栽培試験】
「果樹栽培はお庭や農地がないと難しい」
そんな先入観が果樹栽培を遠い存在にしてしまっていると思っています。
「アパートのベランダでも果樹栽培を楽しむことができるようになれば、もっと果樹栽培に親しみやすくなる」と考え、「コンパクト」を最重視した果樹栽培を研究しています。
【夏果イチジク収量確保のための栽培実証】
夏果イチジクは秋果とは異なる着果習性のため、元来収穫量が少ないとされてきました。
しかし、枝管理に一定のルールを設定することで収穫量を増加させることは可能です。
夏果品種の収量確保について栽培実証を行っています。
【黒イチジク ビオレ・ソリエス 仕立て方による収穫量比較試験】
着果量の少なさから「幻」と言われる黒イチジク「ビオレ・ソリエス」。
様々な仕立て方を比較試験し、収穫量の向上を目指しています。
【アンズ 早期成園化・省力化のための疑似ジョイント栽培】
アンズ栽培は「植え付けから成園化まで10年近い年数を要すること」・「樹高が高くなりやすく、作業性が悪いこと」から早期安定生産と生産効率の良い栽培方法の確立が望まれています。
そんな中、神奈川県農業技術センターが開発した仕立て方「ジョイント仕立て」が早期成園化・省力化栽培の救世主として様々な樹種で実証され、栽培体系が出来上がりつつあります。
ジョイント栽培は画期的ですがジョイント接ぎ木が難しいことから、やくも果樹研究所では接ぎ木を必要としない「疑似ジョイント」による栽培実証を行っています。