ブルーベリー

なぜブルーベリーは酸性土壌を好むのか?

yakumokaju

今回は「なぜブルーベリーは酸性土壌を好むのか」について、おっちゃんとの小話スタイルで語っていくよ。

「ブルーベリーは酸性土壌じゃないと育ちが悪い」ってよく言うよね。

おっちゃん知ってる?

近所のおっちゃん
近所のおっちゃん

理屈は知らんけど、聞いたことはあるな。

今回はその理屈についてお話していくよ。

知っていなくてもブルーベリー栽培はできるけど、知っているとブルーベリー栽培がより楽しくなるかも。

ブルーベリーとエリコイド菌根菌

ブルーベリーは、一般的な植物が生存できないような酸性土壌を好みます。

通常、植物が生育困難な酸性土壌で、なぜブルーベリーは健やかに生育できるのでしょうか?

酸性土壌では植物の生育に必須な「リン酸」が欠乏します。

そして、植物にとって毒である「アルミニウム」が溶け出し、根が傷つきます。

本来、酸性土壌では一般的な植物は生育しにくいのです。

なぜ酸性土壌ではリン酸が欠乏するのか?

土壌中のリン酸はカルシウムや鉄、アルミニウムなどと結合して「リン酸塩」になり安定しようとします。これを「リン酸の固定」といいます。

固定したリン酸は植物が吸収しにくい状態です。

とくにアルミニウムと結合したリン酸を、植物はほとんど吸収できません。

アルミニウムは土壌が酸性になるほど、土壌中に溶け出しリン酸と結合します。

つまり、植物が吸収できない「固定されたリン酸」が増えます。

酸性土壌になるほど、土壌中のリン酸が欠乏します。

ですが、ブルーベリーは違います。

その理由の一つが

エリコイド菌根菌との共生関係

エリコイド菌根菌はブルーベリーの根っこに住んでいる細菌です。

エリコイド菌根菌はブルーベリーが光合成で作った養分をもらうかわりに

①酸性土壌では吸収しにくい「リン酸」をブルーベリーへ与えます。

②酸性土壌で溶け出す「アルミニウム」からブルーベリーの根っこを守ります。

この共生関係からブルーベリーは酸性土壌でも健やかに生育できます。

むしろ、酸性土壌の方が健やかに生育します。

面白いのは

「エリコイド菌根菌がいないと思うような鉢植え栽培」

「挿し木で育成した苗木」

にもエリコイド菌根菌がきちんと住み着いていること!

何でかは分からないけど、自然にエリコイド菌根菌との共生関係が成立しているんだよ。

近所のおっちゃん
近所のおっちゃん

自然って奥深いな。

上手にできてるわ。

ね。

近所のおっちゃん
近所のおっちゃん

な。

ブルーベリーは酸性土壌で栽培しましょう。

※鉢植え栽培の場合は「ブルーベリー専用の培養土」

※地植え栽培の場合は「酸度未調整のピートモス」で土壌改良

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やくも果樹研究所 所長(中の人)
やくも果樹研究所 所長(中の人)
元果樹専門 農業技師
根域制限栽培を中心に研究中。

農業技師時代の専門はカキ・イチジク・ブドウ
好きな果物はキウイ・洋ナシ
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