カキ

お家でカキ栽培【品目紹介】

yakumokaju

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カキ栽培概要

大別すると「渋柿」・「甘柿」に分類されます。

懐かしい甘さから秋になると定期的に食べたくなる果樹です。

●栽培適地:基本的に全国で栽培可能ですが、「甘柿」は冷涼な地域だと「渋み」が残ってしまいます。

1本でなるか:〇(1本でなる) ※受粉樹品種があると「実つき・味」がよくなります。

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カキ おススメ品種

  1. 富有(ふゆう)※完全甘柿
  2. 太秋(たいしゅう)※完全甘柿
  3. 西条(さいじょう)※完全渋柿

富有(ふゆう)※完全甘柿

「カキと言えば富有・「富有と言えばカキ」と言えるほど有名な品種です。

日本で一番多く生産されているカキ品種です。

「食味良く作りやすい、果実の色も鮮やか」と優等生品種!

甘ガキが栽培できる温暖な地域では、有力候補!

太秋(たいしゅう)※完全甘柿

非常に美味しい品種です。

美味しさの理由はその食感です。「ナシのようにシャクシャクした食感は食べていて楽しく、果汁も多く糖度も高い」と食味面で言うということがありません。

欠点として「果実に汚れが出やすいこと」・「着果が安定しないこと」があります。

ちょっと栽培しにくいですが、お家でカキの高級品種を栽培するのはロマンがあります。

ちょっと作りにくくても、美味しい甘ガキが栽培したいならこの品種!!

ナシのような触感は今までのカキとは別物!!

西条(さいじょう)※完全渋柿

渋ガキの中で一番のおススメ品種です。理由は「美味しいから」です。

渋ガキの良さは「果汁が多く柔らかい。甘ガキには無い食味」です。

西条(さいじょう)はその極地だと思います。糖度高くねっとりとした食感は「マンゴー」を彷彿とさせます。

ただ、致命的な弱点があります。

「渋抜き」してから極端に日持ちしません。

それゆえ市場に出回りにくく、主要産地以外ではめったにお目にかかれません。だからこそ栽培をおススメします。

食味極振りのロマン品種!!

美味しい渋ガキならこの品種!! ただし日持ちしない!!

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おススメの仕立て方

色々な仕立て方がありますが、

結論、開心自然形がおススメです。

鉢植え開心自然形

外観・収穫量・果実品質のバランスが良く、家庭果樹として柿を栽培するのであれば、開心自然形一択だと思います。

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栽培時の注意点

  1. 「甘柿」・「渋柿」がある。
  2. 「渋柿」は「渋抜き」しないと食べられない。

①甘柿・渋柿について

意識していないと、植えてから意外と困ってしまうことがあります。

甘柿・渋柿はそこから完全・不完全に分類され、4種類の区分があります

完全甘柿:種の有無に関係なく常に甘くなる

不完全甘柿:種が十分入ると甘くなる。

不完全渋柿:種が入っていても、渋み部分が多く、渋抜きしないと食べられない。

完全渋柿:種の有無に関係なく常に渋い。渋抜きしないと食べられない

スーパーで販売されている「渋ガキ」は当然「渋抜き」されています

このことを意識せず、「この品種が美味しいから」という理由で渋ガキを栽培すると、渋抜きで意外と苦労します。

甘ガキも無条件で渋が抜けるわけありません。

品種によって若干異なりますが、以下の条件が必要です。

①熟期(9月)に暖かいこと

おおよその基準は「9月の平均気温が20℃以上あるかどうか」

冷涼な地域だと、甘ガキ品種でも渋みが残ってしまいます。

②果実にタネが十分入っていること

「不完全甘ガキ」はタネが十分入っていると渋みが抜けやすくなります。

甘柿・渋柿問わず、種がしっかり入っていた方が糖度が高くります。

「渋柿」は「渋抜き」しないと食べられない。

一番身近な「渋抜き」は干し柿にすることです。

干さずに渋を抜く場合は「お湯につける」「ドライアイス処理」「アルコール処理」といった方法があります。

※市場流通品は基本的に「ドライアイス処理」です。

「渋抜き」の方法によって、食味に違いがでてきます。

いろいろと試してみると、発見があって楽しいかもしれません。

渋抜き方法による食味ランキング

  1. アルコール脱渋
  2. ドライアイス脱渋
  3. 温湯脱渋

アルコール脱渋が一番風味豊かで美味しいです。

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カキ栽培ガイド

現在鋭意製作中です。もうしばらくお待ちください。

ここまで読んでくれた方に、

最後におススメの書籍をご紹介!

【NHK趣味の園芸シリーズ】を買えば、家庭カキ栽培ではほぼ困らないと思います!

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やくも果樹研究所 所長(中の人)
やくも果樹研究所 所長(中の人)
元果樹専門 農業技師
根域制限栽培を中心に研究中。

農業技師時代の専門はカキ・イチジク・ブドウ
好きな果物はキウイ・洋ナシ
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